不動産投資実践ストーリー

〈不動産投資家実践ストーリー Vol.28
大手住宅メーカー営業部長 不動産投資家
大東知峰さん「プレジデント168」〉


人生100年時代と言われる今、「会社員としてやりたい仕事を続けながら、副収入も得たい」「並行して定年後の生活資金を得るための資産づくりもしたい」と考える会社員が増えています。実現する手段のひとつとして、「不動産投資」が注目されていますが、専門知識がないと何からはじめていいのかわからないもの。そんな時には少し先を行く成功者にやり方聞くことが一番の近道。
今回は、大手住宅メーカーで営業スタッフとして実績を積み、現在は営業部長として活躍している大東知峰さんにお話を聞きました。大東さんは、営業管理職に抜擢され歩合給が支給されなくなり、手取り収入が激減しました。その収入を補填するため不動産投資に参入。2012年からおよそ7年で貸家3棟、アパート5棟を所有。家賃収入2,200万円まで規模を拡大しました。
大東さんが長年不動産業界での経験をもとに実践しているノウハウを、「不動産業界未経験の読者がすぐに活用するには?」という観点でお話を聞きました。

 
 

1.不動産投資のきっかけは収入が半分に減ったこと

 
編集部:大東さん、今日はよろしくおねがいします。早速ですが、不動産投資を始めたきっかけを教えてください。
 
大東さん:はい。私は大手住宅メーカーで営業部門の責任者を務めています。以前プレイヤーとして新築戸建やアパートの営業を担当していた頃は実績に応じて歩合給がありました。私は幸い実績がよかったのでかなりの歩合を稼いでいました。
そのうちに実績を認めてもらい、管理職に抜擢されました。とてもありがたいことなのですが、管理職は基本的に営業活動を行いませんので歩合給がなくなるのです。残業手当も出ません。ですから、給与の手取り額が、プレイヤー時代のおよそ半分近くに減ってしまったのです。元の生活水準に戻すために、何か手を打たなければならないと考えました。
 
編集部:それで不動産投資を始めようと?
 
大東さん:最初は不動産投資に絞り込まず、何か副業をやろうと思っていました。そんなときに、ロバートキヨサキさんの『金持ち父さん貧乏父さん』を読み直して、「これだ!」と思い、不動産投資をやろうと思いました。
私にとって不動産投資は、株やFXと比べるとローリスクに感じました。負けず嫌いなので株やFXだと、のめり込んで破綻する恐れがあると思ったのです。それに会社員ですから副業に使える時間も多くありません。その点不動産投資は、物件選びを間違わなければそれほど大ケガをすることはありませんし、物件を買ってしまえばそれほど時間をかける必要はありません。
それに、不動産は資産として子どもたちに残すことができるところがいいと思いました。私には息子と娘が一人ずついます。子どもたちが将来少しでも楽に生活できるように資産を残してあげたいと思っています。
 
編集部:最初に購入した物件はどういった物件ですか?
 
大東さん:たまたま自宅の斜め前にある築浅の戸建て住宅が売りに出ていたので、それを買いました。指値を入れて1,800万円、フルローンで買いました。
 
編集部:その物件を買う前に不安はありませんでしたか?
 
大東さん:ありました。特に多額の借金をすることに抵抗感がありました。空室が続いてしまったら返済ができない事態に陥ります。それが一番怖かったですね。
 

2,不動産投資の不安はこう解決

 
編集部:その不安はどのように解決しましたか?
 
大東さん:最初の物件は、収支シミュレーションをして、最悪でも土地値で売却できる可能性が高いことがわかったので思い切って買いました。
そこに行き着くまでには、仕事で付き合いがある賃貸に詳しい不動産業者の社長に相談しました。そもそも自分はなぜ不動産投資をするかということから、どういうところを目指して行くかを考えるきっかけになりました。
相談をしているうちに自分の強みがわかってきました。例えば私は住宅営業をしているので、戸建住宅についてはよく知っていること、土地勘や土地の相場感があることが強みであることに気づきました。
そのうちに自分の不動産投資の目的が明確になってきました。私の場合不動産投資の目的は収益を得ながら将来的には子どもたちに資産として残したいということです。そういったことを総合的に判断し、築浅戸建てを買って賃貸するという方針を決めました。
そしてシミュレーションをして、最悪でも土地値で売却できるような物件を買えばそれほどリスクはないということがわかってきて不安が払拭できました。
 

3.素人が割安物件を見つける方法

 
編集部:土地の相場感を知ることが重要なのですね。不動産について知識がない人が、土地値の相場観を養うにはどうしたらいいですか?
 
大東さん:それは、『SUUMO』や『HOME’S』などの不動産ポータルや新聞チラシなどで、自分が物件を持ちたいエリアの土地情報を定点観測することです。しばらく見続けていると相場がわかってきます。土地の坪単価を計算してみると、建物がいくらでくっついているかがわかってきます。それと、そのエリアの家賃相場も併せて見ておきます。
すると、相場より割安な物件が出てきたときにすぐわかるようになります。これは数をこなすしかありませんので、できるだけたくさん見るといいと思います。
 
編集部:お仕事で付き合いがあった不動産業業者の社長さんに相談されたということですが、やはり最初は詳しい人に相談することが重要ですか?
 
大東さん:そうですね。もちろんその方自身も不動産投資をしていてかなり詳しい方ですので、仕事の付き合いの枠を超えて相談に行きました。不動産投資と言っても様々なジャンルがあるので、最初は何をしていいのかわからなくなりがちです。そのときに、目的に応じてどういうジャンルを選んだらいいのかをハッキリさせるためにも詳しい人に相談したほうがいいと思います。相談する人の選び方としては自分が目指す投資手法を実践している人に聞くことが近道かもしれません。
 
編集部:周りに不動産投資に詳しい人がいない場合はどうしたらよいでしょう?
 
大東さん:ネットで検索すると「大家の会」のような不動産投資家のコミュニティがたくさんありますので、そういったところへ参加して、同じようなところを目指している人と知り合ってコミュニケーションを取ると良いと思います。
 
編集部:不動産投資関連の書籍やセミナーでの勉強もしましたか?
 
大東さん:本はかなりたくさん読みました。不動産投資のジャンルは幅広いので、自分で情報を選ぶとどうしても偏りが出ます。ですから、書店へ行って不動産投資本コーナーの前で目をつぶって手にとった本を買って読みました。
注意点として、中古本は読まないほうがいいと思います。不動産投資市場は日々状況が変わっていますので、例えば2年前に出版された本を今読んでも状況が変わっているので全く参考にならない場合があります。ですからできるだけ新しい本を読むことをおすすめします。
あとは、『楽待』や『健美家』などの不動産投資情報サイトの記事やコラム、ベテラン不動産投資家のブログなどで勉強させてもらいました。
 
編集部:ところで、ご家族は最初から不動産投資に協力してくれましたか?
 
大東さん:妻は大反対でしたが、生活費として使う資金には一切手を付けず、私のこづかいだけでやるという約束で納得してもらいました。
最初は営業の報奨金を貯めた100万円くらいしか持っていなかったと思います。それを諸経費に宛てて、フルローンを組んで買いました。不動産業者さんにお願いして仲介手数料もまけてもらいました。
 
編集部:不動産投資を始めた当初、目標設定はしましたか?
 
大東さん:最初は目標設定をしませんでした。とにかく一棟買ってみて様子を見ながら、年収が下がった分を補填できればいいと考えていました。
一棟買った後は大家仲間が増え、話を聞くうちに毎年一棟ずつ買い増して行こうという目標を定めました。
 
編集部:いずれは会社員を卒業ということもお考えですか?
 
大東さん:一時期不動産で年収1,000万円くらいになったら辞めてもいいかなと思いましたが、今は会社を辞めるつもりはありません。
 
仕事は楽しいので続けたいですし、手取り1,000万円を目指して今のサラリーマンと大家業の二足のわらじと同じ生活水準を維持するためには、大家業のみでキャッシュフロー3,000万円くらいないといけません。単純に返済比率50%だとすると、6,000万円くらいの家賃収入が必要になります。それを実現するのはかなりハードルが高いので今は会社をやめることは考えていません。
 

4.効果絶大の空室リスク対策とは

 
編集部:話が変わりますが、不動産投資のリスクでは、大東さんが先程おっしゃっていたように「空室リスク」が怖いという方が結構多いのではないかと思います。空室対策はどのようにしていますか?
 
大東さん:特に地方の物件は客付けに苦労していますが、今は満室です。やっていることは、賃貸管理会社の営業担当者に手土産を持って会いに行って、密にコミュニケーションを取っています。
 
編集部:他にはなにか工夫をしていますか?
 
大東さん:はい。例えばこれは管理会社の企画ですが、物件をストーリー形式で紹介するサイトを用意して、チラシからQRコードで誘導し、閲覧してもらう仕組みを作っています。

http://terumi-chintai.com/entry/296732/
 
例えばこの物件はドッグランがあるペット可物件なのでペット好きな人にとって嬉しいポイントをアピールしています。外観や室内もレポート形式で詳細に紹介することで、見た人が入居後の生活を具体的にイメージできるような作りにしています。
 
この物件はファミリー物件で、駅から徒歩30分と立地はよくないのですが、ずっと満室です。管理会社のサイトにもコンテンツとして掲載されていて、空きが出てもすぐに申し込みが入ります。
 
先日もお子さんと一緒にこのサイトを見て、空きが出たらこの物件に住みたいと、入居待ちをしていた人が借りてくれました。
 
編集部:これは面白いコンテンツですね。制作費は大東さんが負担しているのですか?
 
大東さん:これは管理会社が作ってくれています。この管理会社はこういうサイト制作が得意なようです。物件のいいところをうまくアピールしてくれるので、とてもいいと思います。プランニングは管理会社の人と相談して行っています。
 
いろんな管理会社がありますので、管理を委託する際はこのように集客力がある管理会社を選ぶといいかもしれませんね。
 
それから、別の物件では「ウチコミ」を使って、自分で掲載内容を工夫して集客しています。船橋に持っている物件はそれですぐに入居が決まりました。……後編へ

 

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