不動産投資実践ストーリー

〈不動産投資家実践ストーリー vol.16 執筆業 熊猫さん〉


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5,成功の秘訣は関わる人をすべて味方につけること

 
編集部:なるほど。やはり関わる人との信頼関係を作ることが大事なのですね。不動産投資で重要なことはどのようなことだと思われますか?
 
熊猫さん:「関わる人すべてを味方に付ける」くらいの気持ちが最も重要なのではないか、ということを夫とよく話しています。
 
融資してくれる銀行を味方に付けることができれば、金利の交渉が可能かもしれません。二棟目や三棟目の話もスムーズに進められることもあるでしょう。管理会社を味方に付けることができれば、空室を放置せず集客に奔走してくれますし、細かなことに目を配ってくれたり、何かあったときも最善の提案をしてくれたりすることがあります。ガスや電気の業者も味方に付けると、エアコンをつけてくれたり、給湯器をすぐ直してくれたり、と何かと助かることがあります。
 
管理会社やガス会社の担当の方々へのお中元やお歳暮は、毎年必ず送るようにしています。そのように感謝の気持ちを目に見える形に変えて表現するのもいいと思います。逆に「管理費払っているんだから動いてもらって当たり前だろう」という態度でいると、相手にもそれが伝わり、スムーズな運用が難しくなるのではないでしょうか。ある程度こちらの意思を伝えることは大切ですが、普段からずっと「オーナーが一番偉い」という振る舞いでいるのはよくないと思います
 

6,理想はきれいな中古

 
編集部:ありがとうございます。やはり人間関係が重要ということですね。他になにか重要と思うことがありますか?
 
熊猫さん:計算能力を養うのも重要なポイントといえます。実際の利回りがどうかを見極めなければ、不動産投資をせっかく始めても何の意味もないと思います。
 
実際に物件を見て、今後どれくらいの修繕が必要かを把握しておくといいと思います。築年数がそれなりに長い中古物件でも、前のオーナーがきちんと手をかけている、すでにある程度の修繕が終わっている、という物件であれば築年数をさほど気にしなくてもいいのではないでしょうか。実際私が所有している物件はすべて中古です。新築物件の場合、どんどん価値が下がっていってしまいます。新築ではなく「きれいな中古」が理想と言えるでしょう
 
また、たまたま私は身近に不動産投資の先輩がいましたが、さまざまな不動産投資の先輩方の意見を聞き、またセミナーに参加して知識を得ながら取り組むのも欠かせない要素だと思います。ある程度の知識があれば、怪しい物件にうかつに手を出さない「勘所の良さ」みたいなものも磨かれていくのではないでしょうか。
 

7,不動産投資成功に必要な3つのポイント

 
 編集部:ありがとうございます。不動産投資を成功させるために特に重要なことを、「マインド」「知識」「行動」の3つの観点からお聞かせいただけますか?
 
熊猫さん:はい。まずマインドです。不動産投資を始めると決めたら、腹をくくって取り組む覚悟が必要だと思います。居住者様の退去が重なってしまうときがありますし、災害で屋根が破損しただとか外注が派生しただとかというトラブルも重なってしまうことがあります。そのような出費はある程度想定して、一喜一憂しない気持ちで取り組むのがいいと思います。
 
それと、なんといっても不動産の管理をしてくれる不動産業者とのコミュニケーション能力はとても重要です。まめに連絡を取って物件の状況や空室を埋めるための集客状況を確認することは、不動産オーナーとして欠かせない業務です。自分に変わって物件を管理してくれる担当の人への感謝を忘れては、目となり手足となって動いてもらうのは難しいのではないでしょうか。メールや電話を疎かにしてしまうことで「あのオーナーはやる気がない。だから自分たちも高いモチベーションで対応する必要がない」と思われてしまうかもしれません。一緒に管理しているチームメイトだという気持ちで接するマインドが大切だと思います。
 
次の知識ですが、融資を受けるのに、貸してくれそうな銀行はどこか、借り換えにあたってどこの銀行が金利や安いか、という情報を常にアンテナを張って得ることが大切だと思います。初めて買うときは、どこの銀行なら貸してくれそうか、あらかじめ投資をしている諸先輩方から聞いてみるのがいいと思います。
 
知識とは違うかもしれませんが、税金や借入金を除いてどれくらいのお金が手元に残るか、きちんと計算し把握できることが大切です。必死にお金を借りて必死に買い込んでも、手元に残る金額が少ないというのは投資の意味がありません。
 
最後に行動は入手したいと考えている投資物件に関しては、丁寧に視察するのがいいと思います。駅やバス停などからのアクセスの良さ、駐車スペースがどうなっているか、周囲にはどんな施設があるか、物件のコンディションはどうなっているか、雑草が生え過ぎていたりタイルが剥がれたりしているところがないか、などです。
 
どういう人が住んでいるのかも物件を見ればだいたい分かると思います。気になることがあれば、仲介業者の担当者に細かく聞くのがいいと思います。あとから気になることがあれば、メールで質問するのを面倒くさがらず聞いてみてはどうでしょうか?
 
不動産初心者であっても、そのことを相手に伝え、教えてもらう生徒のような気持ちで質問すれば、丁寧に応えてくれると思います。マインドでも述べましたが、「教えてもらう」「管理を手伝ってもらう」というスタンスでいることが、不動産投資を成功させる秘訣だと考えています。誰に対しても上から目線で接するのは、後々自分に不利益となって返ってくると思っています。
 
 編集部:ありがとうございます。不動産投資をやってよかったことはどんなことですか?
 
熊猫さん:本業はコンスタントに仕事が舞い込んでくるわけではなく、クライアント都合でペンディングになったりスポットの予定がレギュラーになったりと変動があります。忙しいときもあればそうでもないときもあります。となると、収入にも波が生じることになります。収入が少し減ったとしても、不動産収入で安定的な利益があれば焦ることもありません。そもそも会社員を辞めた理由に「自分の時間をもっと作りたい」というのがあったので、独立起業してから落ち着いて趣味やその他のことに時間を回せるようになったのは良かったと思います。
 
編集部:不動産投資家として今後目指している目標はどんなことですか?
 
夫はすぐに「億万長者」と言うのですが……。
今の物件数の倍くらい所有できればいいかな、と漠然と考えています。
 
「物件数を増やしたい」というのはやまやまなのですが、何かあったときに自分の目が行き届かなさすぎたり、管理会社に任せているとはいえ自分が把握しきれなかったり、というのも困ることが後々生じてしまいそうな気がしています……。
 
少しずつ増やしていって「これ以上は無理だな」と思ったら自分でストップをかけられるようになるのが理想かもしれません。ただ、所有している物件数がそれなりにあっても利益を生それなりにみ出さないことには意味がないとも考えているので、利回りのいい物件を見極めながら、少しずつ増やしていきたいなと考えています。そしてできれば、それぞれの物件に携わっている人すべてを味方につけながら進めて行ければいいなとも思っています。
 
今のペースの延長線上で、購入や管理が可能であれば小ぶりなアパートあるいは戸建てをもう一棟増やしたいと思います。現在所有している物件は今のところ手放さない予定ですが、状況に応じて売り時がくれば売るかもしれないと考えています。
 

8,金銭的なゆとりが気持ちのゆとりに

 
 編集部:不動産投資をはじめる前と後で、生活にどんな変化がありましたか?
 
熊猫さん:後述のように、特に何かが激変したというわけではありません。
 
しかし、金銭的なゆとりは気持ちのゆとりにつながると思います。お金を稼ぐために自分の時間を犠牲にしたり、数をこなすことで質を落としたり、ということがないだけでも気の持ちようが違います。これからも不動産投資を続けていくと思いますが、それによって生活レベルを激変させたり今の私と分不相応な生活をしたり、ということはないと言い切れます。今まであまりしてこなかった親孝行くらいはしたいと思いますが……。
 
投資を始めたことで、銀行や不動産など金融系のニュースにも敏感になりました。自分の立場に変化があると目に飛び込んでくる情報も変化があるのだなあと感じます。夫婦で不動産投資をそれぞれおこなっているので、夫婦の会話としてネタが尽きないというのももしかしたらいい方向に作用しているのかもしれません。
 
編集部:不動産投資実践にあたりどのような信条をお持ちですか?
 
熊猫さん:「身の丈に合った投資」です。借りられる額を融資してもらい、管理できる範囲で管理する、という感じで進めています。あとは、居住者様と私の間に立って管理してくださっている管理会社の担当者とのコミュニケーションを密にすること、彼らとの信頼関係を築くことも大切にしています。自分の目の届かないところできちんと管理してくれている彼らには折りにふれて感謝の気持ちを表すようにしています。
 
それと、実は「不動産で得た収入はなるべく手を付けない」というようにしています。外壁塗装、浄化槽の清掃、防災設備の点検、害虫駆除など細かなことに出費がありますし、今はほぼ満室経営ですが退去が重なってしまうとその分利益が減ります。「あくまで本業で稼ぐこと」を目標にし、不動産の利益は法人の蓄えとするようにしています。不動産での出費でなくても、自分自身がケガや病気などで働けなくなったときのためのいわば貯金として、できるかぎり触らないようにしています。

 

 

9,リスクは多くない不動産投資

 
編集部: ありがとうございます。最後に、これから不動産投資をはじめる方へアドバイスをお願いできますでしょうか。
 
熊猫さん:不動産投資は、始める前や初めての購入の時など不安がつきものだと思いますが、些細なことでも質問できる先輩なりプロなりが身近にいれば楽だと思います。またよほどのことがない限りリスクもさほど多くはないので、細かな不安が解消できれば問題なく始められると思います。これからの時代収入の柱がひとつだけというのは不安ですし、自分あるいは配偶者に何かあったときに即金銭的な不安を抱えこんでしまうというのは厳しいものです。そのようなリスクを分散させるためにも、始められる人は始めてみてはいかがでしょうか?
 
 
ありがとうございました。老後2,000万円問題の影響で、将来への不安感が増加し、あらためて収入確保の見直しをされている方も多いのではないでしょうか。不動産投資は、一度仕組みを構築すれば、運営管理を外部委託できるため、本業を持ちながら複数の収入源を確保する手法として適しています。
今回熊猫さんのお話から学べたことは、不動産投資に成功している人のアドバイスを聞くことが重要だということです。不動産投資はすでにある程度パターンが確立されているビジネス。一定量の勉強をしたら、成功している人のアドバイスに基づいて実践する。それが成功への近道と言えそうです。

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