不動産投資実践ストーリー

<不動産投資家実践ストーリー #6> 「サーファー母さん」後藤みきさん

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5,一瞬にして物件の魅力を高める魔法の薬

 
編集部:なるほど。ただ家賃を下げたり、フリーレントをつけたり初期費用を下げたりすればいいというものではないのですね。2番目の「ペルソナ設定」とはどういうことですか?
 
後藤さん:「ペルソナ」というのは、マーケティング用語で「架空の顧客」のことです。「フィーリングリフォーム®」では、その物件に住みたいと思っていそうな人物像のことを指します。「未来の入居者像」と言ったほうがわかりやすいかもしれませんね。そのひとの年齢、性別、既婚・未婚、子供の有無、職業・年収・今の住まいの家賃などかなり細かいところまで設定していきます。
 
ペルソナ設定をする前は、どんな人が住みたがっているのか、どんな人に住んでほしいのかといったことが曖昧なのですが、設定すると、特定の誰かがイメージできるようになるのです
 
わたしは、「フィーリングリフォーム®」のノウハウで空室対策をしたい大家さんたちのコンサルティングもやっているのですが、その中でペルソナ設定のワークショップを行います。すると、ほとんどの人は「ここまで細かく入居者像を考えたことはなかった」「自分の物件についてここまで知らなかった。改めて知ることができてよかった」と言います。
 
ペルソナ設定をしたら、必要に応じてステージングを検討します。ステージングというのは、部屋に家具や照明、小物、グリーンなどを設置して、物件の魅力をアップさせることです。ステージングをすると、物件が生き生きしてきます。わたしはだいたいその物件の家賃一か月分の予算を使ってステージングします。
 
そのときに、たとえばその物件は、20代単身暮らしの女性が好む物件だとして、そこに30代男性が好きそうなイメージのステージングをしてもあまり意味がないですよね。
 
ペルソナ設定をすることで、その設定した人物像と、実際に内見に来る人のギャップが少なくなります。だからその物件に住みたいとおもっている層の人に向けたステージングができるようになります
 
そして設定したペルソナに近い人が内見に来たら、その物件に住んだあとの生活をイメージしてもらいやすくなります。たとえば、その人がお料理好きなひとだったら、「このお部屋はちょうどあなたのような料理好きな方を思って作られた部屋なんですよ」などと伝えられますよね。
 
逆に部屋になにもないとどうしても部屋のあら捜しをしてしまうものなのです。壁のシミとか床の傷を探し出したり(笑)
だから、空室でなにもない部屋に案内するより格段に入居が決まりやすくなるのです。
 
それに、管理会社や仲介会社の営業スタッフは、お客様ひと組に対して3物件くらいは案内します。その時にわたしの物件以外は、ステージングをしていなかったら、間違いなくステージングしてあるわたしの部屋が印象に残ります。そういう意味でも何も置いていない部屋より有利です。
 
あとは、例えば希望があれば、ステージングに使った家具や小物を入居後そのまま使ってもらえるようにして、家賃を少しアップするなど、家賃アップの材料としても使えます。
 

6,一番早い未来の入居者の見つけ方

 
編集部:ありがとうございます。どんな人に向けた物件なのかをはっきりさせるということですね。ペルソナ設定は突き詰めていくと、特定の誰かに行き着く。たとえば設定したペルソナが友達の誰かに似ていたらその人を思い出しながらステージングをする。すると「30代男性会社員」とか“ふわっ”とした対象じゃなくて、血の通ったひとりの人間になる。だから、気持ちがこもったステージングができるということかもしれませんね。
3つ目の「物件広告」というのはどういった工夫をするのですか?
 
後藤さん:これは、内見に来てくれる人を増やすために、管理会社や仲介業者に依頼して、店頭やWebサイト、『SUUMO』『LIFULL HOME’S』『at home』などの不動産ポータルサイトへ広告を出してもらうことです。
 
『ジモティー』や『ウチコミ』など大家が自分で掲載できるメディアもありますので、これにも自分で掲載します。
最近、賃貸物件を探しているひとはほとんどネットで見て、部屋を指定してきます。だからネットにどれだけ露出を増やすかがポイントです
 
そのときに、現状把握でわかったことを踏まえて再検討した家賃設定などの条件を広告に反映させたり、設定したペルソナに対して魅力的な特徴を広告に反映させた物件情報を伝えます
 
それと、物件画像は大家側で支給するものを使ってもらえる場合は、一番よく撮れているものを使ってもらいます。使ってもらえない場合は、管理会社や仲介会社にお任せします。
すると、反響率がよくなって内見に来てくれる人が増える可能性が高まります。
 

7,厳しいエリアの新築全空物件も6ヶ月で満室!

 
編集部:ありがとうございます。「フィーリングリフォーム®」の手法で、空室で困っている大家さんの相談に乗っているということですが、最近相談を受けてうまく行った事例をおしえていただけますか?
 
後藤さん:はい。わたしがお手伝いして埋まった空室の数は9ヶ月で100室を超えました。
空室半年も空室だった部屋が、「フィーリングリフォーム®」で空室対策をしたあとすぐに決まったりすることはよくあります。
 
たとえばある大家さんは、「新築だからすぐに埋まるだろう」と思っていたのに、入居者募集を始めてから2ヶ月以上まったく問い合わせがない状態が続いていたのです。「このまま持ち出しでローン返済を続けなければいけないのか」と不安が募るばかりで、夜も眠れない日が続いていたそうです。
 
そしてわたしのところに相談に来てくださいました。
課題に取り組んでもらって、ステージングをしたところ、わずか10日で1室申し込みが入りました。しかも、あまり賃貸需要がない11月にです
 
その方の部屋は、管理会社や仲介業者から、「この部屋には男性しか住まない」と言われていたそうですが、その後女性の方から立て続けに2室申し込みがありました
その方は、「自分が想像していた大家業とは、いい意味でまったくかけ離れた作業ばかりでワクワクしました」とおっしゃっていました。
 
それから、入居者募集をしても3ヶ月間まったく申し込みがなく、空室7室もあった新築1Rの物件ですが、6ヶ月でほぼ満室になった事例もあります
 
この物件は、「駅から遠くて車が必須」「お寺が目の前」「開発地区市街化区域周りで新築アパート建築予定」という厳しい条件。さらに、オーナーさんははじめての賃貸経営で管理会社との付き合い方がわからないという悩みをかかえていました。
 
「新築だからすぐに埋まるだろう」と思っていたけど、3ヶ月間申込みがない。1ヶ月後にはローンの支払が発生するという状況でした。ひと月30万円の家賃収入が3ヶ月ないわけですから、それだけで90万円の損失です。
 
そういう状況から6ヶ月で満室になったわけですから、とても喜んでくださいました。
 

8,効果絶大!サーファー母さん流退居防止術

 
編集部:すごい威力ですね。空室対策の他に、退居防止の対策法もありますか?
 
後藤さん:わたしは実践している退居防止法は、更新料をなくすことや、更新してくださったときに、新しいエアコンに交換するということをやっています。
あとは、細やかに物件の管理をしています。物件周辺の雑草取りも自分でやります。
 
それから、わたしはワンちゃんが好きで、自分でも飼っていますので、もっている物件のひとつは、ペット可にしています。
先日飼っていたワンちゃんを亡くしてしまった入居者さんに会いに行ってきました。かわいがっていたペットが亡くなって落ち込んでいるんじゃないかなと気になったので。思いのほか元気そうで安心しました。
 
わたしの物件は、いい入居者さんが多くて、進んで物件の共用部を掃除してくださる方もいらっしゃいます。。とても助かっているのでそういう方に挨拶に行ったりもしています。
 
編集部:そうなのですね。いい人の周りにはいい人が集まるものですね。後藤さんの不動産投資家としての今後のビジョンや目標があれば教えてください。
 
後藤さん:はい。わたしは、どんどん拡大してメガ大家を目指すということは望んでいなくて、資産性が高い物件に、いい入居者に住んでもらって着実にやっていきたいと思っています。無理せずストレスなくやっていきたいですね。
 

9,不動産投資初心者が必ず学ぶべきこと

 
編集部:ありがとうございます。最後に、これから不動産投資をはじめる方にアドバイスをお願いします。
 
後藤さん:はい。まず、勉強が必要です。不動産投資の書籍を読んだり、セミナーに参加するなどで知識をつけるといいと思います。いろんなやり方があるので、大家の会などに参加して、年齢や職業が自分に近い先輩大家さんに質問をしてみるというのもいいかもしれません。
 
それと、自分がどんな大家になりたいのか。その姿を具体的にイメージするといいとおもいます。いつまでにどうなりたいのかということですね。すると自分にあったやり方が見つかって、どんな物件を持てばいいかということがわかってくると思います。
 
あとは、物件を買ってもそこに住んでくれるひとがいなければ成り立ちません。ですから、物件購入後の空室対策を勉強してほしいです。
 
ありがとうございました。
後藤みきさんのお話しから感じたことは、物件と入居者への深い愛情です。自分の物件にはどんなひとにどう使ってもらいたいのか。入居後どういう暮らしを実現してもらいたいのかを詳細に考えていく。そこには単に入居者像を明確にするだけでなく、入居者のよりよい生活を実現してほしいという願いがあるのではないかと思いました。その愛情がペルソナという架空の人物を通じて実際の入居者に伝わる。だから、入居者がどんどん集まってくるという好循環を実現できているのではないかという印象を持ちました。後藤さんの空室対策は、単なる賃貸経営を超え、入居者の生活を一つ上のステージに導く機会を提供しているような気がします。
 
もしあなたの物件も空室が多く困っていたら、一度物件に足を運び、管理会社や仲介会社の担当者と会ってみる。それだけでも空室改善のヒントが得られるかもしれません。
 
なお本文中の「ペルソナ設定」の詳細や、「フィーリングリフォーム®」で空室改善できた事例が掲載された、無料の電子書籍をこちらからダウンロードできます。

 
空室でお困りの方はぜひお読みください。
 
ブログ 『ペット可物件でみんな住みたい入居待ち物件になる! ~ガラガラ物件が常時満室 入居待ちになる大辞典~』

2019年4月インタビュー実施
 
 

後藤みき

 

学習院女子短期大学卒業後証券会社へ勤務、証券会社で窓口営業の傍ら、投資を学ぶうちに実践したくなり退職。専門商社に転職。M&Aにより外資系企業傘下にて正社員として働く。出産を機に退職。子育てしながら株式投資を続け、利益確定すると海外旅行、家のローン返済にもあてていた。
子育て一段落後東京大学大学院にて70人ほどの教員グループ秘書を務める。
ハワイ旅行のさい、ハワイらしいことをしてみようとやってみたサーフィンにハマる。帰国後夫婦でサーフィンをはじめ、2011年湘南エリアへ移住。
2015年から子供の進学を機に不動産投資をはじめる。

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