不動産投資実践ストーリー

〈不動産投資家実践ストーリー#11 越谷大家さん〉

【この記事のPOINT】

今回の不動産投資家実践ストーリーは、製薬会社の会社員時代に担当先の医師から持ちかけられた調剤薬局開業のお話しを実現すべく、メガバンクに3,000万円の融資申込みをしたところ、「担保がないと融資を出せない」という理由で否決。その悔しさから、余剰担保を得るため自己資金の400万円で不動産投資に参入されたという経歴をお持ちの越谷大家さんです。
越谷大家さんは、効率的な物件購入と独自の利回りアップ手法で事業を急拡大し、月間200万円のキャッシュフローを達成。その時点で、セミリタイアを実現されました。その後月間キャッシュフロー250万円に拡大。
現在は、不動産賃貸業の傍ら、3法人の代表者として他の事業も展開されています。また、不動産情報サイト『楽待』のコラムニストとしても活躍されています。
今回はどのようにして不動産賃貸業を拡大されたのか、その手法を惜しみなく語ってもらいました。是非参考にしてください。
 
 

1,きっかけは「担保への執着」

 
編集部:越谷大家さん、今日はよろしくおねがいします。まず不動産投資をはじめたきっかけを教えていただけますか?
 
越谷大家さん:はい。僕は薬剤師の資格を持っていて、以前は、製薬会社のMRとしてドクターへ薬の情報提供・営業をしていました。26歳くらいのときに、担当先のあるドクターが、自分が開業するクリニックの近くで調剤薬局をやらないかというお話しをいただいたのです。いいお話なのでぜひやらせもらおうと思いました。
 
開業資金はおよそ3,000万円という試算でしたが、自己資金ではまったく足りず、某メガバンクに融資の申込みをしたのです。そこで真っ先に聞かれたのは「担保を持っていますか?」ということでした。話しを進めていくと「担保がないと融資はできません」と言われました。
 
当時まだ26歳で、資産は何もありませんでしたので、担保価値があるものは持っていませんでした。その出来事でとても悔しい思いをしました。
 
ちょうどそんなときに、新築ワンルームマンション投資の営業を受けたのです。「もしかするとこれは不動産投資を実践することで担保になるのでは?」と思い、話を聞いてみました。そのときに、投資用不動産を所有していると担保になるだけでなく、たくさんのメリットがあることを知りました。
 
それから不動産投資関連の書籍で勉強した結果、新築ワンルームは価格があまりにも高く、メリットが無いと判断しました。そして、価格が安く、手が届きやすい中古区分マンションを東京の墨田区に購入しました。
 
編集部:結局調剤薬局はやらなかったのですか?
 
越谷大家さん:はい。ある起業コンサルの方の方が、開業資金・運転資金合わせて融資を受けられるように手を尽くしてくださり、開業できるようになったのです。でも結局やりませんでした。
 
理由は主に2つあって、ひとつは薬局のビジネスは自分でコントロールできない要素が多いことです。
門前薬局のビジネスモデルはひとつのクリニックに依存することになります。それと、薬の値段は決まっていますし、診療報酬という形で国によって報酬額も決められており、薬局側の経営努力でコントロールできないからです。
 
そういった背景で、小規模の薬局はどんどん潰れていく、もしくは吸収合併されていっており、大手チェーンが益々強くなっている状況です。
 
もうひとつは、当時の僕はまだ若く、薬剤師経験がなかったことと、経営のことについて詳しい知識もありませんでした。だから、その時点での開業は見送りました。

 

2,少ない自己資金でも急拡大できる

 
編集部:ありがとうございます。結果として薬局ではなく不動産投資に参入したのは正解だったわけですね。そしてその後はどういうふうに拡大されたのですか?
 
越谷大家さん:はい。その後1年に1棟〜3棟くらいのペースで、千葉、三重、浜松、横浜、越谷、戸田、小美玉市、日光などにRC1棟やアパート、戸建て、区分マンション、太陽光発電を買い、今では、マンション9棟、戸建て5件、区分マンション2室の合計85室、太陽光発電6区画を持っています。資産総額にしておよそ5億円。家賃収入6,000万円、キャッシュフロー3,000万円くらいです
 
自己資金の400万円を複数の物件へ分散させて買い進めたことがよかったと思います

 

3,いま始めるならこうする

 
編集部:ありがとうございます。順調に拡大されていますね。越谷大家さんのご著書『越谷大家流!爆発的にお金を増やす!!物件の効率的な購入の仕方と利回りアップ術』には、タイトルにもあるように、「効率的な物件の買い方」と「利回りアップのやり方」が書かれています。この本に書かれていることを少し深掘りしてお聞きしたいと思います。
 
まず、「効率的な物件の買い方」についてお伺いしたいのですが、おそらく越谷大家さんがこれまで物件を買ってこられたときと、いまの不動産投資環境は変わっているのではないかと思います。なので、もしこれから不動産投資をはじめるとしたらという前提でお聞きしたいと思います。
越谷大家さんがまだ会社に勤めていたとします。勤続年数は5年以上経っていて、年収はだいたい700万円くらい、自己資金は500万円くらいあります。という状況だったとしたら、実際にどういう物件の買い方をされますか。
 
越谷大家さん: たぶん今でも僕がはじめた当初とほとんど変わらないやり方でやると思います。
 
僕の場合、最初はマンションやアパートを一棟買えるということを知らなかったので、区分マンションを買いました。しかし、今なら自己資金を一部使って、融資を引いて一棟物を買います。
 
できれば1棟目は、首都圏や北関東で3,000万円から5,000万円くらい、利回り11〜12%くらい。RCなら1億以内で9%〜10%くらいのものを探します。勿論、できることなら利回りが高い物件を探しますが。状態はできるだけいいもので、8割位入居者がいる物件がいいですね。
 
まずこういう物件を探して買います。
 
たとえば5,000万円くらいの物件を買ったら、年間100〜150万円くらいのキャッシュフローが残りますから、それで自己資金を回復させて2棟目を買い進めるという感じですかね。
 
もしくは、2棟目は現金で築古の戸建てを買うというのもいいかもしれません。
 
いずれにしても不動産のいいところは、借り入れをしてレバレッジをかけることができることですから、積極的に融資を活用します

 

4,越谷大家流 融資を引くための心構えと手法

 
編集部:ありがとうございます。最近よく、金融機関がサラリーマンの不動産投資に融資をしなくなってきているということを聞きますが、越谷大家さんの印象はいかがですか?
 
越谷大家さん:そうですね。確かに、サラリーマンが「投資のために貸してほしい」ということだとまず借りられません。事業として取り組むのであればその内容次第で借りられます。
ですから、「不動産投資」というより「不動産賃貸業」を行うというスタンスできちんとビジネスとして考えて取り組むと借りられる確率は上がりますね。
 
具体的には、高属性の方ですとO銀行やS銀行のアパートローンなら今でもサラリーマンが融資を引ける可能性が高いです。
 
編集部:なるほど。そういうことなのですね。ところで、金融機関に融資を申し込むときに注意すべきことはどういったことだと思いますか?
 
越谷大家さん:はい。金融機関は、浪費家の人には融資しませんので、貯蓄体質になっているかが大事なポイントですね。通帳に実際にお金を貯めているかということです。当然ながら有利なのは手堅くやっているひとです。
 
あとは、いえば数限りなくありますが、これから不動産投資をはじめる人は、経験値がないので、不動産業者や上手にやられている不動産コンサルタントの力を借りたほうがうまくいく確率が高いと思います。不動産コンサルタントの方でも騙し盗ろうとする人もいますので、注意が必要です。
 
自分が目指す目標を設定し、そこから逆算でマイルストーンを置き、不動産投資のスタイルを決めたら、どういう物件を買えばいいかが見えてくると思います。
 
ただ、そのときに気をつけないといけないのは、先に自分がいくらの物件を買えるのかを知るということです。というのも、初心者にはどうやっても自分で買えない物件を一生懸命探している人が多いです。物件を見つけてもその物件が買えなければ意味がありません。
 
それを知るためには、『楽待』『健美家』などの不動産投資情報サイトで物件を検索して、売っている業者と面談し、そこから銀行に打診をしてもらうことが早いと思います。
 
自分で銀行へ行ってもいいと思いますが、飛び込みでは相手にされないことが多いですし、そこで話し方をミスをするとその銀行からしばらく融資を引けなくなってしまうこともあります。だからやはり業者の協力を得ることが大事ですね。仲介手数料を払う意味はそういうところにあるわけですから。

 

5,融資がしまった今こそチャンス

 
編集部:ありがとうございます。業者選びのポイントは、融資を引くためのサポートをきちんとしてくれるかどうかというところですか。
 
越谷大家さん:そうですね。物件の目利きと、銀行とのやり取りをきちんとやってくれる所が良い業者かもしれません。あとは、ウソをつかない担当者ですね。
 
編集部:最初に受ける融資は、どうしても金利が高くなることが多いと思いますが、いかがですか?
 
越谷大家さん:はいそうですね。最初は金利が高いところからしか借りられないことが多いですが、実績を積めば有利な条件で借り換えができることもあります。なので、最初はある程度利回りが高い物件を狙わないといけませんね。後は、金利がもし高かったとしてもしっかりと収支が回る物件であれば購入しても良いと思います。金利が高く、物件の利回りや空室が多いと収支は悪くなったり、マイナスになることもありますからね。
 
編集部:利回りが高い物件は増えていますか?
 
越谷大家さん:はい。今は融資が締まっていますから、物件価格が下がる傾向にあります。だから、おもしろい物件がありますよ。むしろチャンスではないかと思います。……
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