未経験者が自己資金400万円1ヶ月半で
表面利回り19.5%の戸建て物件を作った事例
〜短期間で開始できた理由はベテラン賃貸経営者のアドバイス〜
人生100年時代、老後の生活資金不安だけでなく、コロナ禍により目先の生活資金への不安感が増しています。
生活資金づくりのための資産形成手段として、本業の傍ら賃貸経営に取り組みたい人が増えています。しかし実際に賃貸経営に参入する人の割合は半数にも及びません。
その理由として、賃貸経営のリスク対策法がわからないため一歩踏み出せないという人が数多くいます。賃貸経営の書籍や雑誌、セミナーに参加して勉強する機会が多い人ほどリスクが気になり先に進めなくなるケースが多いようです。しかし多くの賃貸経営のリスク管理は体系化されています。そうしたノウハウを先輩賃貸経営者から学び、実践に活用することが賃貸経営成功への近道。目の前の課題をひとつずつ解決しながら先に進みましょう。
賃貸経営には一般的に以下のようなリスクがあると言われています。
- 空室リスク
- 家賃滞納リスク
- 賃料の下落
- 災害リスク
- 建物老朽化リスク
- 金利上昇
- 入居者トラブル
これらのリスクはこれまで多くの賃貸経営者たちが実践を通じ対策法を体系化していますが、初心者にとって未知の世界。賃貸経営は多額の資金を投資するので二の足を踏むのはあたりまえです。
今回は、賃貸経営に参入したいのに、リスクが気になってなかなか一歩を踏み出せずにいた方が、先輩賃貸経営者からアドバイスを受けながら、自己資金400万円で中古戸建を購入し表面利回り19.5%の賃貸物件に仕上げることに成功した事例をご紹介します。
賃貸経営には概ね以下の10のステップがあります。今回は初めての賃貸物件取得から客付けまでの8ステップを、ベテラン賃貸経営者のアドバイスで成功させた方の事例をご紹介します。
ステップ0 準備
ステップ1 物件探し
ステップ2 収支シミュレーション
ステップ3 内見
ステップ4 買付
ステップ5 契約
ステップ6 決済
ステップ7 リフォーム
ステップ8 客付け
ステップ9 運営
ステップ10 売却
■今回取材した方のプロフィール
【先輩賃貸経営者】
氏名:プレジデント168さん(以下“プレさん”)
年齢:40代前半
性別:男性
職業:大手ハウスメーカー営業部長
賃貸経営歴:8年
所有物件数:貸家3棟、アパート5棟(2020年9月現在)
【相談者】
氏名:坂本幸宏さん
年齢:40代後半
性別:男性
職業:自営業
家族構成:単身
自己資金:500万
ステップ0 準備
賃貸経営に参入するにあたり重要なことは準備です。自身の年齢や家族構成、ライフプランに基づき賃貸経営で収入を“いつ”“いくら”“何のため”に得たいのかを明確にしておくことが第一歩です。
坂本さんの場合は自営業で独身、両親はすでに亡くなっており、ご自身の老後の生活に備えるために賃貸経営に取り組みたいと考えています。60歳までに家賃収入からのキャッシュフロー600万円/年が目標。現在40代後半なのでおよそ15年で月間キャッシュフロー600万円/年を得るための物件獲得を目指すことにしました。
目標が決まったらどんな物件を購入するか検討します。賃貸経営で実際に得られるキャッシュフローは概ね物件価格の3%〜5%程度と言われていますので、600万/年間のキャッシュフローを得るには1.2億円〜2億円の物件を買う必要があります。
最初の物件購入にあたり重要なことは、“今の自分がいくらの物件を買えるかを知る”ことです。物件の決済方法は大きく分けて2つあります。ひとつは現金決済。もう一つは金融機関からの融資です。現金の場合、諸費用も含め手持ちの現金で買える物件ということになります。融資を受ける場合は“自己資金はいくら用意できるか”“今の自分がどの金融期間からいくら融資を受けることができるのか”を知ること。それを把握することで購入できる物件の価格がわかります。
賃貸物件は物件自体の収益性・資産価値と借主の属性をベースに、各金融機関や支店、担当者レベルの状況が加味されて行われます。ですから同じ物件でもタイミングによって審査結果や融資金額が大きく変わります。つまり物件を審査に持ち込んでみないことには何もわからないということになります。最初はざっくりと自分が賃貸経営をしたいエリア、利回り、キャッシュフローを想定し物件を探して、金融機関に持ち込んでみます。
物件の探し方は『楽待』『健美家』『アットホーム』など投資用不動産ポータルサイトでの検や新着物件通知メール受信。投資物件仲介業者のサイト、賃貸経営をしたいエリアの不動産業者に紹介を依頼するなどの方法があります。
坂本さんは本業が忙しく物件探しにあてる時間が限られているため、投資用不動産ポータルサイトでの検索と新着物件通知メール受信を行いました。
賃貸経営を行うエリアは都内の自宅から1.5時間程度で行ける範囲と決めました。理由は、1.5時間以上かかると内見に行くにもひと苦労ですし、物件は自主管理したいので1.5時間程度で見に行ける範囲でないと責任が持てないからです。
また、利回りは10%〜15%程度で年間キャッシュフロー50万円〜70万円程度は得たいと考えていたので東京都23区外、横浜市・川崎市の1,500万円〜2,500万円の一棟アパートをターゲットにしました。
坂本さんの賃貸経営目標
エリア | 東京都市部、横浜市、川崎市 |
表面利回り | 10%〜15% |
キャッシュフロー | 50万〜70万/年 |
坂本さんは賃貸経営に関する書籍を100冊近く読んでいたのでここまでは単独でできました。しかし書籍やセミナーで勉強し、知識が増えれば増えるほどリスクが気になり、不安が膨らみ先に進めずにいました。
坂本さんに限らずそうした人が数多くいます。その理由のひとつは、物件購入の判断基準を設定していないことです。坂本さんも、何を基準に購入の意思決定をすればよいかわからず物件を購入できないまま時間が過ぎていたのです。
この壁を突破するにはどうしたらよいかと考えていたある日、坂本さんが読んできた多くの賃貸経営の書籍に異口同音に書かれていた「わからないことは実際にやってきた人に教えてもらうことが成功への近道」ということを思い出し、『不動産投資Navi』のインタビュー記事を読み、最も自分の考えに近い先輩賃貸経営者を選び相談してみることにしました。その相手がプレさんです。
ここから坂本さんがベテラン賃貸経営者のプレさんからどのようなアドバイスを受けながら最初の物件を買うことができたのか順を追ってお伝えします。
坂本さんはここまで立てたプランをもとに、『楽待』『健美家』『アットホーム』で、実際に物件探しを行い、目ぼしい物件を見つけました。物件概要は次の通りです。
■物件概要
物件種別 | 一棟アパート |
エリア | 川崎市某駅徒歩10分 |
築年数 | 築30年 |
戸数 | 10戸(1戸空き) |
満室想定利回り | 10.6% |
価格 | 2,750万 |
次に仲介会社から下記の物件資料を取り寄せ収支シミュレーション実施しました。
- 物件概要書
- 地図
- 公図
- 建築図面
- 地積測量図
- 謄本(土地・建物)
- 物件画像
- 評価証明
- レントロール
その後物件外観を確認し周辺調査を実施しました。気になった点は大きく2つありました。ひとつは駅から物件への道が基本的に上り坂で、一部自転車で登れないほど急勾配の場所があること。もうひとつは、洗濯機置場が室外にあること。
坂本さんはプレさんに物件資料一式を見てもらいアドバイスを求めました。当時の質問の仕方は「この物件をどう思われますか?」という抽象的なもので、答える立場になれば非常に答えにくいものだったのではないかと振り返ります。しかしプレさんは親切に回答してくださったそうです。
プレさんが目をつけたのは3点でした。
①家賃
10室中1室だけ長期間入居しており家賃は10年以上前の水準。しかしほとんどの部屋は周辺相場の最低額まで下がっているので今後大きく利回りが下がる可能性は低い。坂道や洗濯機置き場が無い問題は納得の上入居しているものと思われるのでそれほど心配ない。ただし、入居時フリーレントをつけていないか要確認。2ヶ月以上のフリーレントをつけていないかを確認する必要あり。
②修繕費
多くの部屋が入居から2年以内なのであと数年は大きなリフォーム費用が発生する可能性も低い。
③土地値
周辺の土地値相場を調査し実勢価格で売値の80%以上で売れる可能性があることを確認。出口もそれほど心配ない。
さらに、全室もう一段階家賃が下がったことを想定した指値の入れ方についてもアドバイスがありました。また、プロパンガス業者を変更することで、給湯器やエアコンを貸与してもらえる場合があるので相談してみてはどうかと言うアドバイスも。設備のアップグレードで家賃を上げることも可能。結論としては、5年から15年位の保有し、土地値で売却前提であれば買ってもいいのではないかというアドバイスをもらいました。
これで金融機関に融資の相談に行く準備ができました。
坂本さんは、どの金融機関が積極的に賃貸物件購入資金融資に取り組んでいるのかを知るため極力数多くの金融機関に打診してみることにしました。打診した金融機関は次のとおりです。
・日本政策金融公庫
・信金4箇所
・地銀5箇所
・ノンバンク3箇所
結論はすべて否決でした。日本政策金融公庫は耐用年数超えのため返済期間を長くとることが出来ず、収支が合わないため。信用金庫の場合、事業所と物件が営業エリア内にないとそもそも取り組みができないケースが多いようです。地銀は、売上規模によって取引相手を選ぶようです。坂本さんはおそらく取引対象となる基準をクリアしていなかったのではないかと振り返ります。
審査まで進んだ金融機関もあり否決の理由を聞くと、物件が耐用年数を超えていることはすべて共通でした。その他担保となる資産が少ないことがネックとなりました。ノンバンクもほぼ同様の理由で否決でした。
ここまででわかったことは、現時点では自己資金20%を用意しても2,000万円代で耐用年数超えの物件に融資を受けることはできないということです。坂本さんが購入できる物件は融資完済までの残耐用年数10年以上の概ね2,500万円以内の物件。または自己資金として用意している500万円以内で買える物件ということがわかりました。
ところが、首都圏では2,500万円以下で残耐用年数残10年以上の物件はまず市場には出てきません。そこで坂本さんはまず現金500万円を投入し中古戸建を購入。その後賃貸経営の実績を積みながら数年かけて自己資金を増やし、次のステップで一棟アパート購入を目指す戦略を採ることにしました。
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