年収230万円から5年で家賃年収2500万円を実現した心理学博士の不動産投資術【後編】〈ママ大家岩崎えりさん〉

〈不動産投資家実践ストーリー Vol.17
心理学博士・ママ大家 岩崎えりさん〉

前編  

8,説得Step4「成功者の声を伝える」

編集部:そうなのですね。それで納得してもらえたのですか?

岩崎さん:いいえ。その時点ではまだ、「でもそれは机上の空論でしょ?」と言われてしまいました。ですから次は、実際に不動産投資で成功している人の話を聞いてもらうことにしました

最初は不動産投資家が実践事例を語るセミナーに誘ったのですが、断られてしまいました。なので、不動産投資で成功しているわたしの母が家に来るタイミングで、話をしてもらいました。

母はわたしより少し前に不動産投資をはじめていて、自分の物件での収支を具体的に話してもらいました。

母の話でも納得してもらえなかったら、不動産投資で成功している友人夫婦に話をしてもらおうと思っていました。

9,リスクとリスクヘッジは重要なポイント

編集部:お母さんのお話を聞いて変化がありましたか?

岩崎さん:はい。これでなんとか納得してもらえました。ただ、これはあとからわかったことなのですが、主人は想像以上に不動産投資のリスクについて心配をしていたようです。

あとから思えば、先にリスクとリスクマネジメントの話をしておくべきだったと思います。そうすればもっと早く説得できていたかもしれません。

具体的には、災害リスク、空室リスク、キャッシュアウトのリスク、入居者トラブルのリスク、経営破綻のリスク、金利上昇のリスクなどがありますが、それぞれほぼ回避する方法がありますので、それをきちんと説明しておくことが大事です。

そういうことをひとつずつ丁寧に伝えて、ハイリスク・ハイリターンではないことを理解してもらいました。
そして、融資が受けやすい今こそはじめるタイミングであること、わたし一人ではできないことなので助けてほしいと「頼る」スタンスで話をしました。そうやっておよそ
ヶ月かけて説得しました。

編集部:ありがとうございます。その後ご主人は協力してくれるようになったのですか?

岩崎さん:最初は納得しただけであまり一緒に動いてくれませんでしたが、今は応援してくれていて、一緒に物件を長崎まで見に来てくれたりわたしが大家さんの集まりやセミナーがあるときは娘の面倒をみて寝かしつけまでしてくれたりと協力してくれています。

編集部:なるほど。2人で理想の家族像を話し合って、共通の目的・目標を作る。そして実現のための手段として、不動産投資という選択肢を提案するという流れですね。
不動産投資がそのために最適であることを説明して、リスクヘッジの方法を提示する。
そして実際に不動産投資で成功している人から事例を伝えてもらうというところでしょうか。

10,心理学的説得のポイント

ところで、読者の中で、ご主人や奥さんから不動産投資に反対されている方は、説得する際どんな点に注意すればよいでしょうか?

岩崎さん:まず話し合うことです。単に不動産投資に反対しているのか、別のところに原因があるのかを見極めないといけません。別のところで不満を抱えていることもありますから、まずそういう積み重なったものを排除してあげないと、聞く耳を持ってもらえません

心理学で「カタルシス」と言うのですが、何か問題行動として現れるものの原因は、一見その原因と思われることとは別のところにある場合があります。まずそこを解消しないといけません。

編集部:なるほど。たしかにそういうことがありますね。それでどのようにすればよいのですか?

岩崎さん:これはけっこう大変ですが、ただ黙って聞くことです。もちろん相づちは必要なのですが、とにかく言いたいことを全部話してもらうことが大事です。

普段とは違うシチュエーションで話をするというのもいいですね。たとえば休みを合わせて、ちょっといいレストランで食事をしながら話すとか。非日常的な場所だと、いつもと違う話ができることもありますから。

それから、成功している不動産投資家の話を聞いてもらう場合、異性ではない人のほうがいいかもしれません。例えばご主人が奥さんに伝えたい場合は、男性に話をしてもらったほうがいいということです。異性だとあらぬ誤解を招く可能性がありますから注意が必要です。

11,賃貸経営はチームワーク

編集部:ありがとうございます。話が変わりますが、不動産投資を実践する上で大事にされていることはどういったことでしょうか?

岩崎さん:はい。チームワークですね。不動産投資は「投資」でもあり「経営」でもあります。物件を選んで買って、維持して、収益を出していくためにチームを作らないといけません。たとえば割安な物件を手に入れたければ、そういった情報を早く得られるように不動産業者さんと関係を作っておくことが大事です。購入するときには銀行の融資担当者にもお世話になります。管理会社や仲介業者の方との関係も大事です。

自分の理想のパートナーを探すような感覚で、相性がいい方と出会ったらその方に、マメにコンタクトを取って、敬意を払って関わることがいい関係を作るコツです

12,成功している人の共通点

編集部:ありがとうございます。賃貸経営はチームビルディングが重要ということですね。不動産投資成功のために重要なことは何だと思われますか?

岩崎さん:そうですね。周りの方で成功している方の共通点は3つあります。ひとつは、「十分に情報収集をしていて、自分にあった戦略を持っていること」です。不動産投資はやり方がたくさんありますが、自分の属性にあった方法を選択しています。

もう1つは、「決断が早い」ことです。たとえば、物件購入の判断が早いです。自分が買う物件の基準を持っていますから、それに合う物件かどうか短時間で判断できるということだと思います。

3つ目は「プラス思考で結果が出るまで諦めずにやっている」ということです。「プラス思考」には、解決思考的な考え方という要素が含まれます。例えば欲しいものがあるときに、「何をすれば手に入るのか」ということを考えます。

心理カウンセリングでも効率的で実践的なアプローチとして、「自分が望む未来を手に入れるために何が必要なのか」ということを考え、解決していく手法があります。

13,不動産投資をする前に考えるべき3つのこと

編集部:ありがとうございます。これから不動産投資をはじめる方にアドバイスをお願いします。

岩崎さん:はい。3つのことを考えて、目標とビジョンをクリアにするといいと思います。1つは、「なぜ不動産投資をしたいのか?」2つ目は「不動産投資をしてどうなりたいのか?」最後は「不動産投資をどこまで拡大したいのか?」まずこれを考えると、自分に合った戦略が立てやすくなります。

その上で、自分の収入・支出・資産など現状を把握して、いつまでにいくらを得たいのかという目標を設定し、自分にあったやり方を検討するといいと思います。自分にあったやり方は、自分と似た属性で成功している人の本を読んだり、セミナーに参加するなどで勉強するといいと思います。

14,もっと地元長崎の活性化に役立ちたい

  編集部:ありがとうございます。最後にこれから目指していることを教えてください。

  岩崎さん:はい。今後は出身地の長崎で拡大していきたいと思っています。長崎はどんどん空き家が増えて寂れてきています。とても夜景が綺麗な場所なのにどんどん灯りが減っていくのが寂しいのです。だから、空き家を活用して長崎活性化のお手伝いがしたいと思っています。

長崎は東アジアへのクルーズ船航路でもあり、長崎港に入港する大型クルーズ船は年間300艘以上もあります。ですから、空き家を観光客向けの宿泊所としても活用できると思っています。

ありがとうございました。
岩崎えりさんのお話しを伺って感じたことは、とにかく不動産投資への熱量が高いといこと。年収230万円の非常勤研究員から不動産投資に参入し、順調に事業を拡大している岩崎さん。不動産投資をしてよかったことは、経済的に安定したことだけでなく、「自由な時間が増えたこと」と語っています。そして時間ができたことで心にも余裕ができ、ゆとりを持っていい子育てができるようになったそうです。時間効率がいい不動産投資は女性の働き方改革であることだけでなく、少子化対策にもなる可能性を秘めていると。また出身地「長崎活性化の架け橋となりたい」という想いで、「長崎“激安中古戸建て”投資倶楽部」を主催し、長崎で不動産投資家を増やす活動も行っているそうです。ご興味ある方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。
  
  長崎“激安中古戸建て”投資倶楽部
  http://eri-iwasaki.net/nagasakiclub/index.html

  『ママ投資家“岩崎えり”のhappy不動産life』
https://ameblo.jp/chocolat-heaven/

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